ボッチャの試合を見ていると、審判が「アウトオブザウェイ!」と声をかける場面に出会うことがあります。ちょっとかっこいい響きですが、「結局それってどういう意味?」と思った方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ボッチャ初心者の方にもわかりやすく、「アウトオブザウェイ」という用語の意味や使われる場面を解説していきます。試合の流れをスムーズにするために、とても重要なこのルール。しっかり理解しておくと、プレーする側にも観戦する側にも役立ちますよ!
読み終えるころには、「あ、なるほど!」と納得できるはず。ぜひ最後までご覧ください。
「アウトオブザウェイ」の意味とは?
直訳するとどういう意味?
「アウトオブザウェイ(Out of the way)」は英語のフレーズで、日本語に直訳すると「道からどいて」「邪魔にならない場所へ」という意味になります。日常会話でも「ちょっとどいて」と言う場面で使われることがある、比較的わかりやすい表現ですね。
この言葉が、なぜボッチャの試合中に使われるのかというと、コート内での選手の位置や動きが関係しています。
ボッチャでの具体的な使われ方
ボッチャでは、プレーを行っていない選手(例えば相手チームの選手や、ペア戦・チーム戦の味方)が、投球者の視界や動線をふさいでしまう場面があります。また、BC3ではランプなどの用具が投球者にとって邪魔になる場面があります。そんなとき、審判が「アウトオブザウェイ!」と声をかけて、プレーに関係ない選手や用具に「邪魔にならない位置に移動してください」と指示を出すのです。
このコールが入ることで、投球者は集中してプレーできるようになりますし、審判も選手の動きが正確に確認できたりジャックボールの位置関係を正確に確認できます。つまり、「アウトオブザウェイ」は、公平でスムーズな試合を進行させるために欠かせないルールなのです。
また、このコールは注意や警告ではなく、あくまで「ルールに則った指示」。従わなかった場合に初めてペナルティの対象になることもありますが、基本的には安全で公正な試合環境を保つための声かけと理解しておくとよいでしょう。
どんなときに「アウトオブザウェイ」が起こるの?
試合中の典型的なシチュエーション
ボッチャの試合では、投球する選手だけでなく、ペアやチームメンバーが近くにいることがあります。特に団体戦(ペア戦やチーム戦)では、複数の選手がスローイングボックスに並ぶため、つい無意識に投球者の視界をふさいでしまうことも。
たとえば以下のようなシーンが典型的です:
味方選手が投球者の正面に立ってしまい、ジャックボール(白い的球)が見えづらくなっている 相手チームの選手がサイドライン近くに立っていて、スローイングボックスの一部が審判から見えづらくなっている 審判が球の判定を行うためにラインを見たいのに、近くに人が立っていて見えない
こうした状況で「プレーや判定の妨げになる」と判断されたときに、「アウトオブザウェイ」のコールが入ります。
審判の判断が入るケース
「アウトオブザウェイ」は、審判の裁量で判断される場面が多くあります。ボッチャでは、視覚的な判定(投球者の動き、ラインに接触しているかなど)がとても重要なので、少しでも見えづらい位置に人がいると、それが試合の公平性に関わってきます。
審判は以下のようなポイントを見て判断します:
投球者の視界が確保されているか 審判自身がボールなどの用具や投球者の位置を確認できるか 試合の進行がスムーズに行われるか
選手たちはあくまでスポーツマンシップにのっとり、審判のコールに従う必要があります。たとえ自分が意図的に邪魔していなくても、位置によっては「どいてください」と言われることもありますので、「アウトオブザウェイ」が起きるのは、誰かが悪いというより「試合をスムーズに進めるための確認」という意識を持っておくと安心です。
まとめ:「アウトオブザウェイ」はボッチャをスムーズに行う大切なルール
「アウトオブザウェイ(Out of the way)」という用語は、最初は少し難しく感じるかもしれませんが、意味を知ればとてもシンプルで大切なルールだということがわかります。
試合中に投球する選手の視界や投球動作を確保し、審判が正しく判定できるようにするための声かけ。それが「アウトオブザウェイ」です。誰かを責めたり注意したりする目的ではなく、プレーを円滑に進めるための、スポーツとしてのマナーとも言えるルールなんですね。
ボッチャは繊細な競技でありながら、誰もが楽しめるユニバーサルなスポーツです。その中で「アウトオブザウェイ」のようなルールを知っておくことは、プレーヤーとしても観戦者としても、理解を深める大きな一歩になります。
これからボッチャを始める方、すでに関わっている方、どちらにとっても知っておいて損はない言葉。試合中に「アウトオブザウェイ!」という声が聞こえたら、「あ、今プレーがしやすいように環境を整えてるんだな」と思えるようになると、ボッチャ観戦もより面白くなるはずです。