ボッチャは275gくらいの白いジャックボール1球と赤と青のそれぞれ各6球のボールを持って投げあい競うスポーツです。
このようにボールを持って投げるということは手のひらにボールを持つという行為をしなければボッチャはできません。
※ボッチャはボールを持って投げれない場合はランプという補助具を利用することができます。
そこで、ボッチャのボールを持つ手にはどんな筋肉がついているのかを解説していきます。
最後に、ボールをどのように持って投げたら良いのか私的な解釈のもと投球のポイントを話しますので参考にして下さい。
ボッチャボールを持って投げる手の筋肉
ボッチャボールを持って投げるためには手の筋肉を使います。
手の筋肉はどこかと聞かれれば、手首より先にある手と言われる部分にある筋肉を想像しますよね。
しかし、手を動かしている筋肉は手首より先にある筋肉だけではないんです。
手を動かす筋肉は手のひらの中にある筋肉(手内在筋)と腕の方からくる筋肉(手外来筋)の2種類があります。
手を動かす筋肉は手内在筋と手外来筋の2種類があるぞ!
手内在筋
手内在筋というのは、手首より指先の方にある筋肉のことをいいます。
いわゆる手とみんなが呼んでいる部分ですね。
手首より指先の方にある筋肉を手内在筋と呼びます。
手外来筋
そして、
手外来筋というのは、腕の方から始まって手に向かって伸びている筋肉のことをいいます。
腕の方から指先に伸びてくる筋肉を手外来筋と呼びます。
手を動かす筋肉と言っても手のひらだけじゃなく腕の方から手を動かす筋肉がついているということを覚えておきましょう!
次からは手の筋肉の画像をみながら解説していきます。画像に出てくる手はすべて右手です。
手のひらの中にある筋肉(手内在筋)
手内在筋とは手首より先の方にある筋肉たちをまとめた名前です。
手内在筋といわれている筋肉たちを列挙してみます。
- 背側・掌側骨間筋
- 虫様筋
- 母指・小指対立筋
- 小指外転筋
- 短小指屈筋
- 短母指屈筋
- 短母指外転筋
- 母指内転筋
なかなか聞きなれない名前がズラッとならんでいますね。
それでは手内在筋はどんな動きをするのか見ていきましょう。
背側・掌側骨間筋
ここらら骨についた筋肉の画像がでてきます。初めてみるとわかりにくいと思いますので背側・掌側骨間筋を通して画像の見方も合わせて解説していきます
背側骨間筋
起始 | 第1中手骨の近位端の内側と第2中手骨の外側 第2中手骨の内側、第3中手骨の外側 第3中手骨の内側と第4中手骨の外側 第4中手骨の内側と第5中手骨の外側 |
停止 | 第1:第2指の外側 第2・3:中央2つの骨間筋は第3指の両側 第4:尺側は第4指の尺側基節骨底と指背腱膜 |
作用 | 第2-4指を外転 |
この手は右手の甲をこちらにむけている状態になります。下の画像が骨ではない手の状態です。
画像の後に筋肉がどのように手を動かしているのかを解説していきます。
背側骨間筋は、人指し指と中指と薬指と小指の間を広げる動きをします。
専門用語で言えば、第2-4指を外転
各筋肉の最後に赤枠でボッチャの時にどのように筋肉が使われているのかを解説しています。
ボッチャボールを持つ時に少し指を広げ手のひら全体でおおうように持つ場合に使われる筋肉ですね。
掌側骨間筋
起始 | 第2中手骨尺側 第4・5中手骨橈側 |
停止 | 第2・4・5基節骨底の橈側 |
作用 | 第2-5指の内転、第2-5指MP関節の屈曲、DIP関節、PIP関節の伸展補助 |
この手は右手のひらをこちらにむけている状態になります。
手のひらか手の甲かを判断する方法は親指が右にあったら手のひらで左にあったら手の甲です。
下の画像が骨ではない手の状態です。
掌側骨間筋は、人指し指と中指と薬指と小指の間を狭くする動きをします。また、指先を真っ直ぐ伸ばして手をくの字に曲げる動きを補助します。
専門用語で言えば、第2-5指の内転、第2-5指MP関節の屈曲、DIP関節、PIP関節の伸展補助
ボッチャボールを持つ時に手のひらから離れて落ちないように抑えておく時に使う虫様筋を補助する筋肉ですね。
虫様筋
起始 | 内側2筋は深指屈筋腱の橈側、外側2筋は深指屈筋腱 |
停止 | 第2〜5基節骨底橈側面、指背腱膜 |
作用 | 第2-5指MP関節の屈曲、DIP関節、PIP関節の伸展 |
虫様筋は、人指し指と中指と薬指と小指の指先を真っ直ぐ伸ばして手をくの字に曲げる動きをします。
専門用語で言えば、第2-5指MP関節の屈曲、DIP関節、PIP関節の伸展
ボッチャボールを持つ時に手のひらから離れて落ちないように抑えておく時に使う筋肉ですね。
母指・小指対立筋
母指対立筋
母指対立筋は、母指が他の指と向かい合う動きをします。
専門用語で言えば、母指の対立
起始 | 大菱形骨・屈筋支帯 |
停止 | 第1中手骨体の橈側縁 |
作用 | 母指の対立 |
小指対立筋
小指対立筋は、小指を母指および手掌に近づけるように動かします。
専門用語で言えば、小指の対立
起始 | 有鉤骨・屈筋支帯 |
停止 | 第5中手骨の尺側縁 |
作用 | 小指の対立 |
ボッチャボールを持つ時にボールを親指側と小指側からおさえるのに使われる筋肉ですね。
簡単に言うと親指と小指でモノをつまむ動きをします。
小指外転筋
起始 | 豆状骨・屈筋支帯 |
停止 | 小指基節骨底 |
作用 | 小指の外転 |
小指外転筋は、小指を外側に広げる動きをします。
専門用語で言えば、小指の外転
ボッチャボールを投げる時に小指を広げてボールを離すのに使う筋肉ですね。
短小指屈筋
起始 | 有鉤骨・屈筋支帯 |
停止 | 小指基節骨底 |
作用 | 小指の屈曲 |
短小指屈筋は、小指を曲げる動きをします。
専門用語で言えば、小指の屈曲
ボッチャボールを持つ時に小指を曲げてボールをおさえるために使う筋肉ですね。
短母指屈筋
起始 | 浅頭:屈筋支帯, 深頭;大・小菱形骨・第2中手骨底 |
停止 | 母指基節骨底 |
作用 | 母指のMP関節の屈曲 |
短母指屈筋は、親指の指先からみて二つ目の関節を曲げる動きをします。
専門用語で言えば、母指のMP関節の屈曲
ボッチャボールを持つ時に親指でおさえる場合に使う筋肉ですね。
短母指外転筋
起始 | 舟状骨・屈筋支帯 |
停止 | 母指基節骨底 |
作用 | 母指の外転 |
短母指外転筋は、親指を外側に広げる動きをします。
専門用語で言えば、母指の外転
ボッチャボールを投げる時に親指を広げてボールを離すために使う筋肉ですね。
母指内転筋
起始 | 横頭:第3中手骨手掌面, 斜頭:有頭骨 |
停止 | 母指基節骨底 |
作用 | 母指の内転 |
母指内転筋は、親指を内側に閉じる動きで親指を人指し指に近づける動きをします。
専門用語で言えば、母指の内転
ボッチャボールを持つ時に親指を使わない人は親指と人指し指をくっつけておく場合に使う筋肉ですね。私は投球時に親指が引っかからないように親指と人指し指をくっつけています。
手のひらの中には細かい動きをさせる筋肉がいっぱいあります。
腕の方からくる筋肉(手外来筋)
手外来筋というのは、腕の方から始まって手に向かって伸びている筋肉たちをまとめた名前です。
手外来筋といわれている筋肉たちを列挙してみます。
- 撓側手根屈筋
- 長掌筋
- 尺側手根屈筋
- 長・短撓側手根伸筋
- 尺側手根伸筋
- 浅指・深指屈筋
- 総指伸筋
- 示指伸筋
- 小指伸筋
- 長母指屈筋
- 長母指伸筋
- 短母指伸筋
- 長母指外転筋
ここでも、なかなか聞きなれない名前がズラッとならんでいますね。
それでは手外来筋はどんな動きをするのか見ていきましょう。
この図は右手の手のひらを前に向けている図になります。
撓側手根屈筋
起始 | 内側上顆 |
停止 | 第2・3中手骨底 |
作用 | 手関節の屈曲・外転(橈屈) |
撓側手根屈筋は、手首を手のひらの方へ曲げたり手首を親指の方へ曲げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節の屈曲・外転(橈屈)
ボッチャボールを上投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉ですね。尺側手根屈筋と力を合わせることで手首が左右に曲がらないように固定できます。
長掌筋
起始 | 内側上顆 |
停止 | 手掌腱膜 |
作用 | 手関節の屈曲 |
長掌筋は、手首を手のひらの方へ曲げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節の屈曲
ボッチャボールを上投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉ですね。
尺側手根屈筋
起始 | 上腕頭:内側上顆, 尺骨頭:尺骨上半部の後縁 |
停止 | 豆状骨・第5中手骨底 |
作用 | 手関節の屈曲と内転(尺屈) |
尺側手根屈筋は、手首を手のひらの方へ曲げる動きをしたり手首を小指の方へ曲げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節の屈曲と内転(尺屈)
ボッチャボールを上投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉ですね。撓側手根屈筋と力を合わせることで手首が左右に曲がらないように固定できます。
長・短撓側手根伸筋
起始 | 外側上顆 |
停止 | 第2中手骨底 |
作用 | 手関節 伸展(背屈)と外転(橈屈) |
起始 | 外側上顆 |
停止 | 第3中手骨底 |
作用 | 手関節 伸展(背屈)と外転(橈屈) |
長・短撓側手根伸筋は、手首を手の甲いわゆる持ち上げる動きをしたり手首を親指の方へ曲げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節 伸展(背屈)と外転(橈屈)
ボッチャボールを下投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉ですね。尺側手根伸筋と力を合わせることで手首が左右に曲がらないように固定できます。
尺側手根伸筋
起始 | 外側上顆・尺骨後面 |
停止 | 第5中手骨底 |
作用 | 手関節の背屈、内転(尺屈) |
尺側手根伸筋は、手首を手の甲いわゆる持ち上げる動きをしたり手首を小指の方へ曲げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節の背屈、内転(尺屈)
ボッチャボールを下投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉ですね。長・短撓側手根伸筋と力を合わせることで手首が左右に曲がらないように固定できます。
浅指・深指屈筋
起始 | 上腕尺骨頭:内側上顆・尺骨粗面, 橈骨頭:橈骨上部の前面 |
停止 | 第2〜5中節骨底 |
作用 | 第2〜5指のMP関節およびPIP関節を屈曲 |
浅指屈筋は、人指し指と中指と薬指と小指の指先から二つ目の関節を曲げて手首をでの平の方に曲げる動きをします。
専門用語で言えば、第2-5指PIP関節の屈曲、手関節の掌屈
起始 | 尺骨前面・前腕骨間膜 |
停止 | 第2〜5末節骨底 |
作用 | 第2〜5指のDIP関節を屈曲 |
深指屈筋は、人指し指と中指と薬指と小指の指先から一つ目の関節を曲げて手首をでの平の方に曲げる動きをします。
専門用語で言えば、第2-5指DIP関節の屈曲、手関節の掌屈
ボッチャボールを下投げで手首を使って投げる場合にボールを手首を曲げで握り固定するために使う筋肉ですね。
総指伸筋
起始 | 外側上顆 |
停止 | 第2〜5指の中節骨と末節骨 |
作用 | 手関節 伸展(背屈)と第2〜5指の伸展 |
総指伸筋は、手首を手の甲いわゆる持ち上げる動きをしたり人差し指と中指と薬指と小指を伸ばし指を広げる動きをします。
専門用語で言えば、手関節の背屈、第2-5指の伸展、外転
ボッチャボールを下投げで手首を使って投げる場合に使う筋肉で、ボールが手を離れる時に人差し指と中指と薬指と小指の指先が引っかからないように伸ばす時に使う筋肉ですね。
示指伸筋
起始 | 尺骨下部後面・前腕骨間膜 |
停止 | 第2指の背側腱膜 |
作用 | 示指の伸展 |
示指伸筋は、人差し指を伸ばす動きをします。
専門用語で言えば、示指の伸展
ボッチャボールを持つ時に人指し指に力が入りすぎないようにコントロールしたり、あそこに狙って投げてと人差し指を伸ばして指をさす時に使う筋肉ですね。
小指伸筋
起始 | 外側上顆 |
停止 | 第2〜5指の中節骨と末節骨 |
作用 | 手関節 伸展(背屈)と第2〜5指の伸展 |
小指伸筋は、小指を伸ばす動きをします。
専門用語で言えば、第5指の伸展
ボッチャボールを持つ時に小指の握り過ぎをコントロールするのに使う筋肉ですね。
コップを持ってジュースなんかを飲む時に小指が立っているのはこの筋肉が働いているからです。
長母指屈筋
起始 | 橈骨前面・前腕骨間膜 |
停止 | 母指末節骨底 |
作用 | 母指のMP・IP関節を屈曲 |
長母指屈筋は、親指の先から一つ目と二つ目の関節を曲げる動きをします。
専門用語で言えば、母指のMP・IP関節を屈曲
ボッチャボールを持つ時に親指の指先でボールをおさえる場合に使う筋肉ですね。
長母指伸筋
起始 | 尺骨後面・前腕骨間膜 |
停止 | 母指末節骨底 |
作用 | 母指のIP関節の伸展 |
長母指伸筋は、親指の先から一つ目の関節を伸ばす動きをします。
専門用語で言えば、母指のIP関節の伸展
ボッチャボールを投げる時に親指をボールから離すのに使う筋肉ですね。
短母指伸筋
起始 | 橈骨下部後面・前腕骨間膜 |
停止 | 母指基節骨底 |
作用 | 母指のMP関節の伸展 |
短母指伸筋は、親指の先から二つ目の関節を伸ばす動きをします。
専門用語で言えば、母指のMP関節の伸展
ボッチャボールを投げる時に親指をボールから離すのに使う筋肉ですね。
長母指伸筋と短母指伸筋を組み合わせることで親指を立てたグッドポーズができます。
長母指外転筋
起始 | 橈骨および尺骨の中央部後面・前腕骨間膜 |
停止 | 第1中手骨底 |
作用 | 母指の外転 |
長母指外転筋は、親指を外に広げる動きをします。
専門用語で言えば、母指の外転
ボッチャボールを持つ時に親指を広げてボールを握る場合に使う筋肉ですね。
これらの手内在筋や手外来筋たちが複雑に作用し、手首や指の複雑な動きに使われているんです。
KOJおすすめのボッチャボールの持ち方と投げ方のポイント
ボッチャボールの持ち方と投げ方のおすすめするための理由
手にはたくさんの筋肉がついていることがわかったと思います。
手は自由自在にいろんな動きをするということです。
筋肉がたくさんついているということは細かい動きをすることが得意な場所ということになりますが、逆を言えば細かく動いてしまうということです。
どういうことかというと親指と小指の力加減でボールの持つ位置が変わったり
投げる時に手首が動いてしまったり
ボールが手を離れる時に指の開きが変わったりということです。
なので手で投げるということは安定性がなく毎回同じ投げ方をするのが難しいと思うのです。
ボッチャボールの持ち方と投げ方のおすすめのポイント
そこで私が上投げや下投げなどいろいろ試して試行錯誤した結果いきついたのが・・・
固定!
できるだけ動かすところを少なくするということですね。
具体的にいうと指や手首、肘は極力動かさないという方法です。
振り子のように肩を前後に振って手から離れる時は、手の力を抜いて自然にボールが離れるように投球しています。
なので、私がおすすめする投球方法は下投げで振り子のように肩を軸に振って指と手首と肘は動かさないのがポイントですね。
ボッチャは年齢・性別・障がいも関係なく楽しくできるスポーツです。
一緒にボッチャを楽しもう。
レッツチャレンジ!