ゲームやアニメが大好きな子どもたちにとって、「パソコンを使って働く仕事」ってちょっと不思議で、ちょっとカッコよく見えるかもしれません。
今回は、そんな子どもたちにもわかるように「システムエンジニア」という仕事の内容をやさしく解説します。
実はこの仕事、ジブリの世界観が好きな人や、ボッチャなどの戦略的な遊びが好きな子にもぴったりなんです。
パパやママ世代にも、「そんな仕事があるんだ」と新しい発見があるかもしれません。
第1章|システムエンジニアって何をしている人なの?
パソコンに向かって何してるの?
システムエンジニア(略してSE)という仕事を聞いたことはありますか?
よく「パソコンばかりいじってる仕事」と思われがちですが、実はみんなが使っているアプリやゲーム、ネットのしくみをつくる人たちなんです。
たとえばスマホのアプリ。ゲームも地図アプリも、SNSも、全部裏側では「システム」が動いています。
そのシステムを「どう作るか考えて」「うまく動くように設計して」「完成まで導く」のが、システムエンジニアの役割です。
アプリやゲーム、銀行のしくみも作っている!
システムエンジニアの仕事は、想像以上にいろんなところで活躍しています。
たとえば…
- コンビニのレジやセルフレジ
- スマホで使う銀行のアプリ
- 病院での予約システム
- ゲーム会社での開発チーム
など、**日常のあらゆる場面で“見えないけれど欠かせない仕事”**をしているんです。
子どもたちが遊んでいるアニメゲームの世界でも、システムエンジニアの力は欠かせません。
プログラミングって難しいの?実は「設計」も大事な仕事
よく「SE=プログラミング」と思われますが、実はそれだけではありません。
システムエンジニアの大事な仕事は、「何を作るのか」「どう作るか」を考えて設計すること。
たとえば、ジブリ映画に出てくるような大きな仕掛けを動かす装置を考える“設計士”とちょっと似ています。
もちろん、プログラムを書くこともありますが、それは設計を終えてからの話。
まずは「どんな動きをするアプリが便利か」「どうやったらみんなが使いやすいか」を考える、**“アイディアとロジックの仕事”**でもあるのです。
親御さんから見ると、「ITって難しそう」と感じるかもしれませんが、SEは“人の困りごとを、技術で解決する仕事”。
理系だけでなく、人と話すのが好きな子や、発想が豊かな子にも向いている仕事なんですよ。
第2章|どんな人が向いているの?アニメ・ジブリ好きな君にもチャンスあり!
想像力・コツコツ力が活かせる仕事
システムエンジニアに向いているのは、どんな人でしょうか?
実は、「アニメやゲームが好き」「自分の世界にひたるのが得意」「コツコツ集中できる」…そんなタイプの子には、ぴったりの仕事なんです。
なぜかというと、SEの仕事では、
- 頭の中でしくみを想像する力
- ミスがないように丁寧に作業する力
- 分からないことを調べたり考えたりする力
がとても大切だからです。
アニメのストーリーをじっくり観察したり、自分なりの考察をしたりするのも、立派な“想像力”や“論理的思考”のトレーニングになっています。
「トトロ」や「ポニョ」の世界を技術で表現するなら?
ジブリ映画が好きな子なら、「あの世界が本当にあったらいいな」と思ったことがあるかもしれません。
実はシステムエンジニアは、そんな空想を“カタチ”にするお仕事でもあります。
たとえば…
- サツキとメイがネコバスに乗るための“予約アプリ”を考える
- ポニョが海を走る演出をゲームで再現するためのプログラムを組む
- 「天空の城ラピュタ」のロボットが自動で花を植えるシステムを設計する
など、物語の裏側にある“しくみ”を作る役割をイメージすると、ちょっとワクワクしませんか?
「こんな世界を作ってみたい!」という気持ちこそ、SEの第一歩なのです。
ゲームやボッチャもシステムで進化する時代!
「ボッチャが好き!」という子も、システムエンジニアのセンスがあるかもしれません。
ボッチャは、投げる角度や力、順番などを計算して戦略を立てるスポーツです。
これは、プログラミングやシステム設計に必要な**「論理的に考える力」**とそっくりなんです。
実際に、最近ではボッチャの試合を自動で記録・分析するアプリや、パラスポーツ向けのAIサポート技術なども開発されています。
つまり、好きなスポーツを“技術の力で支える”という関わり方もあるのです。
アニメやジブリ、ボッチャの世界にワクワクする子どもたちは、すでにシステムエンジニアの素質を持っているかもしれません。
その「好き」が、将来の仕事に繋がっていく可能性があるんです。
第3章|どうやって目指すの?子どもが将来「SE」になるための道のり
必要な勉強は?パソコンよりまず「好きなこと」を伸ばそう
「システムエンジニアになりたいなら、今からパソコンを勉強しなきゃダメ?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
小・中学生のうちは、まず**「好きなことに夢中になる力」や「考える力」**を育てることが大切です。
ゲームが好きなら、なぜそのゲームが面白いのかを考えてみる。
アニメが好きなら、どんな場面でワクワクしたかを言葉にしてみる。
こうした体験が、のちのち「使う人の気持ちを考えるSE」にとっての大事な土台になります。
もちろん、タイピングやパソコンに触れることも大切ですが、「まずは楽しむこと」からスタートしてOKです!
文系でもなれる?高校・大学・専門学校の進み方
SEと聞くと「理系じゃないとなれないの?」と思うかもしれませんが、文系から目指すことも十分可能です。
例えば…
- 高校では「情報科」や「工業科」だけでなく、普通科でもOK
- 大学では情報系の学部はもちろん、経済・文系出身のSEも多数
- 専門学校では、実践的にプログラミングやIT技術が学べる
進学先によっては、ゲーム開発やアニメーション制作に特化した学科がある学校もあります。
自分の「好き」を活かしながら学べる道もたくさんあります。
親としては、「IT=理系で難しい」と思いがちですが、実際には人とのコミュニケーションや企画力も求められる、バランス型の仕事なんです。
パパやママも知っておきたい「IT業界」の今と未来
ここ数年で、IT業界はますます大きく成長しています。
AI、ロボット、アプリ開発、ネットワーク、セキュリティなど、「システム」が関わる仕事はどんどん広がっているのです。
そしてこれからの時代、どんな業界でも「ITの力」が必要になると言われています。
たとえば:
- 医療現場の電子カルテシステム
- 学校でのオンライン授業
- 福祉分野の支援アプリやロボット技術
つまり、システムエンジニアという仕事は、子どもの未来の選択肢としてとても可能性があるということ。
「手に職がつく」「将来も仕事がありそう」という点で、親としても安心して応援できる分野です。
子どもたちの「好き」は、いつか「仕事」に変わるかもしれません。
アニメやゲーム、ボッチャや空想の世界が好きな子にとって、システムエンジニアという職業は、未来をつくるチャンスにあふれています。
まずは「こんな仕事があるんだよ」と伝えることから。
子どもたちが、自分の可能性に気づくきっかけになるとうれしいですね。
まとめ|「好き」が未来をつくる。システムエンジニアという選択肢を子どもに
システムエンジニアという仕事は、アニメやゲームのように「見えない世界をカタチにする」おもしろさにあふれています。
設計する力、コツコツ続ける力、想像する力——どれも、子どもたちが今“好き”と思っていることの中に、しっかり育まれているものです。
「将来はまだ決まっていないけど、何か好きなことはある」
そんな子どもたちの“好き”を否定せず、「こういう仕事もあるんだよ」とそっと選択肢を増やしてあげる。
それだけでも、将来の可能性はぐんと広がります。
今はまだピンとこなくても大丈夫。
アニメを観てワクワクする気持ち、ゲームを工夫して楽しむ時間、ボッチャで戦略を練る頭の使い方——
そのすべてが、未来の「システムエンジニア」への小さな一歩かもしれません。