夜勤がつらい。勤務前になると気が重くなり、身体も心もどんより…。
それでも「自分だけじゃない」「みんな頑張ってるし」と、無理をしていませんか?
夜勤のつらさは、疲労や生活リズムの乱れだけでなく、孤独感や責任の重さにも関係しています。
長く続けていると、「もう限界かも」と感じる瞬間がやってくるのは当然のこと。
この記事では、看護師さんが夜勤のなかで感じやすい“しんどさ”のサインや、作業療法士として一緒に働く立場から見えてきたリアルな声、そして「転職」という選択肢についてもやさしく整理していきます。
誰かと比べず、まずは“自分自身”に優しく向き合うヒントになりますように。
夜勤の「しんどい」が限界を超えるとき
心も身体も限界…それ、見逃せないサインです
夜勤明けに帰っても眠れない。食欲もないし、休日もぐったり。
それでも「みんなやってるし」「自分が弱いだけかも」と、無理を続けていませんか?
心や身体に現れる“しんどさ”は、がんばってきた証でもあります。
でも、そのサインを放っておくと、燃え尽きやメンタル不調につながることも。
「前はできたのに、最近は起き上がるのもつらい」そんな小さな変化に気づいたら、それは“限界の一歩手前”かもしれません。
作業療法士として隣で働く中で、「今にも泣き出しそうな顔」でナースコールを受け続ける夜勤の看護師さんを、何度も見てきました。
その頑張りに気づいている人、必ずいます。まずは自分で、自分の異変に気づいてあげてくださいね。
「これって普通なの?」と疑問を感じたら
「先輩も夜勤やってるし、私だけつらいって思うのは甘えかな?」
そんなふうに思ってしまう人は少なくありません。特に、周囲が“頑張り屋さん”ばかりの職場だと、自分の感じている負担が「普通かどうか」わからなくなってしまいますよね。
でも、“つらい”と感じる基準は人それぞれ。体力的な問題だけじゃなく、性格や生活環境によっても負担感は変わります。
「自分の感覚を信じていい」って、もっと広まってほしいと思うのです。
作業療法士として感じるのは、夜勤がつらいときこそ、誰かに「それ、当たり前じゃないよ」と言ってもらえることの大切さです。
小さな違和感に気づけたあなたは、すでに“自分を大切にする力”を持っています。
よくある“夜勤がつらい”理由5つ
① 生活リズムが完全に崩れる
夜勤が続くと、朝に眠って夜に起きる生活になりますよね。
でも、世の中は昼に動いているので、家族や友達との時間が合わず、孤立感が強まってしまうことが多いです。
体内時計が乱れると、食欲や集中力にも影響が出てきます。
作業療法士として感じるのは、リズムの崩れは「気分」にもダイレクトに関わってくるということです。
ちょっとしたことでイライラしたり、涙が出てきたり…それって、身体からのSOSかもしれません。
② 睡眠不足と常に抜けない疲労感
夜勤明けにしっかり眠れた日って、どれくらいありますか?
明るさや生活音、交感神経の高ぶりで、どうしても浅い眠りになりがちです。
休んでいるつもりでも、疲労感がどんどん積み重なっていきますよね。
日中眠っていると、家族から「まだ寝てるの?」と言われたり、生活リズムのズレがさらにプレッシャーになることも。
疲れが抜けないまま次の夜勤へ…という悪循環に、気づかぬうちに心も体もすり減ってしまいます。
③ 夜勤中の孤独感と責任の重さ
夜勤はスタッフの人数が少ないぶん、1人あたりの責任が重くなりがちです。
ナースコールが鳴りっぱなしでも、頼れる人がいない…そんな孤独感に押しつぶされそうになることもあるのではないでしょうか。
「何かあったら自分が対処しないと」というプレッシャーで、心が休まる時間がないことも。
現場で一緒に働く身として、その緊張感はひしひしと伝わってきます。
誰にも言えないプレッシャーを抱え続ける夜勤、本当におつかれさまです。
④ 上司や先輩の理解が得られない
「夜勤がきつい」と打ち明けても、「私たちの頃はもっと大変だった」と一蹴されてしまった経験、ありませんか?
本当は「つらいね」「頑張ってるね」の一言が欲しいだけなのに、それすら届かないと、孤独が増しますよね。
理解のない職場では、相談すること自体が“甘え”と取られがち。
でも、それでは誰も本音を言えなくなってしまいます。
作業療法士としても、「話してくれてありがとう」と言える職場こそが、長く働ける場所だと思います。
⑤ 体調不良やメンタル不調が続いている
朝から頭が重い、食欲がない、気分が沈む…。
それが何日も続いているとしたら、それはただの“疲れ”ではなく、身体や心が限界を訴えているサインかもしれません。
仕事に行く前になるとお腹が痛くなる、涙が出てしまう…そんな症状も、心の悲鳴です。
作業療法士として一緒に働く中で「いつも笑顔だったあの人が、ある日突然来なくなった」というケースを何度も見てきました。
そうなる前に、自分の不調を“ちゃんと認める”ことが大切です。
作業療法士の私から見た「夜勤のリアル」
一緒に働いていて見えてくる“無理しているサイン”
日中の関わりしかない私たちから見ても、「あ、この人夜勤続きで本当にしんどそうだな」と感じることがあります。
たとえば、笑顔が少なくなる、話しかけてもぼーっとしている、反応が遅くなる…。
本人は気づいていないかもしれませんが、そうした“無理しているサイン”は、ふとした瞬間に表れているのです。
仕事中は気を張っていても、ちょっとした雑談のなかで涙ぐんでしまう人もいますよね。
作業療法士として「今、声をかけていいのか」「無理させてないか」と悩む場面も多くあります。
だからこそ、どうか“つらい”を我慢しすぎないでいてほしい。
身体だけでなく、心のケアも大事にして下さい。
「頑張り屋さんほど危ない」と感じる瞬間
夜勤がつらくても、「自分がやらなきゃ」「周りに迷惑をかけたくない」と無理を重ねてしまう看護師さんが本当に多いです。
特に、責任感の強い方ほど“限界を超えても頑張り続ける”という傾向があります。
私がいつも心配になるのは、そういう方がある日突然、体調を崩して倒れてしまうこと。
それまでは一切弱音を吐かなかったのに、気づいたときにはメンタル不調で長期休養…というケースも珍しくありません。
頑張り屋さんほど、「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせる癖があるように感じます。
でも、まわりの私たちは「もう十分頑張ってるよ」と思っています。
だからこそ、勇気を出して“休む選択肢”も持っていてほしいのです。
まだ頑張る?ちょっと立ち止まって考えたいこと
自分をすり減らしすぎていないか
「夜勤がきついけど、辞めるほどじゃない」と自分に言い聞かせながら働き続けている方は多いと思います。
でも、その「まだ大丈夫」は本当に大丈夫でしょうか?
身体や心の疲れが慢性化しているのに、それを“普通”として受け入れてしまっていませんか?
作業療法士として現場で多くの看護師さんと関わってきましたが、「気づいたら限界を超えていた」という人ほど、自分に厳しく、他人に優しい人が多いです。
だからこそ、意識的に「立ち止まる時間」を持ってほしいんです。自分を守れるのは、最終的には自分自身しかいません。
「夜勤ナシでも働ける場所」はたくさんある
夜勤を続けるのが苦しくても、「夜勤がないと収入が下がる」「他に仕事なんてない」と思い込んでしまうこと、ありますよね。
でも実際は、夜勤なしでも働ける職場はたくさんあります。
たとえば、デイサービスやクリニック、訪問看護ステーションなど。
私が働いている訪問系の現場でも、日勤のみで無理なく働けている看護師さんは大勢います。
「夜勤ができない自分はダメ」と思わなくて大丈夫。
むしろ、無理をやめたことでイキイキと働けるようになった人も多く見てきました。
選択肢は、想像以上にたくさんありますよ。
無理せず続ける選択肢と、やめる選択肢
「今すぐ辞める」か「我慢して続ける」か――夜勤がつらいとき、ついその2択で悩みがちです。
でも、本当はもっといろいろな選び方があります。
部署異動や夜勤回数の調整を相談する、転職活動だけ始めてみる、信頼できる先輩に打ち明けてみる…など。
作業療法士としてそばで感じるのは、「やめる選択肢」を持つことで、逆に「続ける気持ち」が戻ってくることもあるということ。
「辞めたっていい」という逃げ道があるだけで、心がふっと軽くなる瞬間ってあるんです。
あなたがどうすれば“ラクに働き続けられるか”を考える時間を、ほんの少しだけでも持ってみてください。
自分を守る選択を。おすすめの転職サービス1選
看護師専門の転職サイト【ナースジョブ】紹介

「夜勤がつらいけど、辞める決心がつかない」そんなときに心強いのが、
看護師専門の転職サイト【ナースジョブ】
です。
就業希望エリアが北海道・大阪・岡山・広島・福岡県内の方に限定した転職サイトです。非公開求人も多く、日勤のみ・夜勤なしといった希望条件に合う職場を一緒に探してくれます。
転職を前提としなくても、「今の働き方が限界かもしれない」と思ったら、一度話を聞いてみるだけでもOK。プロのアドバイザーが、あなたの状況に合った選択肢を丁寧に提案してくれます。
無理せず相談だけでもしてみては?
作業療法士として多くの看護師さんと関わってきましたが、「もっと早く相談していればよかった」と後悔する声も少なくありません。
悩みをひとりで抱え込まず、信頼できる人やサービスに頼るのは、弱さではなく“自分を守る力”です。
今のつらさが少しでも軽くなるなら、相談するだけでも一歩前進。あなた自身が、あなたのいちばんの味方でいてあげてください。