こんにちは。「おつかれさま日和」です。
今回は、現場で日常的に行われている「整容介助」にまつわる“あるある”をお届けします。
顔を拭いたり、髪を整えたり、爪を切ったり…
一見地味なケアですが、実は利用者さんの気持ちをガラッと変える、とても大切な時間です。
作業療法士として働いてきた中で、
「整容ひとつでこんなに表情が変わるんだ」と驚く瞬間が何度もありました。
整容介助あるある
1. 鏡を見た瞬間の「ニコッ」にこっちも嬉しくなる
髪を整えて、顔を拭いて、鏡をそっと見せると——
「あら、私まだいけるやん!」
この一言に、思わずこちらまで笑顔になってしまう。
整容って、ただの“身だしなみ”じゃなくて、
その人の自尊心や気力を引き出す魔法なんだと実感します。
2. 朝はバタバタ…でも「髪型こだわりさん」は健在
朝のケアラッシュ時、できるだけ早く…と思っても、
「前髪は右に流して。分け目はこっち」
「櫛じゃなくてブラシがいいの」
そんなリクエスト、あるあるです。
でも、これってとても大事なこと。
自分らしくいるためのこだわりなんですよね。
時短ばかりを意識しすぎず、その人らしさを大切にできるよう、
私たちも気をつけたいポイントです。
3. 髭剃りや爪切りは、意外とハラハラ
ちょっとした力加減や角度を間違えると、
皮膚を傷つけてしまうこともあるため、ヒヤヒヤする場面も。
中には「俺、ヒゲ剃り苦手やから頼むわ」なんて言ってくれる方もいて、
信頼されているからこそ、こちらも丁寧に向き合わなきゃと身が引き締まります。
<マメ知識>
高齢者の皮膚はとてもデリケート。
刃が肌に直接触れにくい回転式シェーバーや、
爪ヤスリ付きの電動爪切りなど、介助にやさしいアイテムの使用がオススメです。
4. ちょっとした整容が、その日のスイッチになる
「今日は顔も洗って、髪も整えたし、出かける気分やな」
「誰か来るの? なんか今日は若い顔してるよ!」
整容を通して、利用者さんの会話が弾むこともよくあります。
とくにデイケアや訪問の場面では、
「来てもらう人の前でキレイにしておきたい」と思う気持ちがモチベーションになったり。
整容って、気持ちのアクセルを踏ませてくれるケアなんです。
5. 否定的な意見もあるけれど…
一方で、
「整容に時間かけるくらいなら、他のケアを優先したい」
「本人が望んでなければ無理にやる必要はないのでは?」
そんな意見も、現場では耳にします。
たしかに、体調や本人の希望によっては省略する日も必要。
でも、ほんの5分の整容で、その人の尊厳や日常感覚が守られることもある。
だからこそ、私たちは「今日はやめておこう」「今日は丁寧に整えよう」
そのバランスを考え続けることが大切なんだと思います。
まとめ|「キレイにする」ことは、「元気にする」こと
整容介助は、日々のケアのなかで見逃されがちな場面かもしれません。
でも、「その人らしさを取り戻す時間」でもあります。
この記事を読んで、「あ、うちもそんなことあるある!」と共感してくれたらうれしいです。
そして、現場で誰かの「元気スイッチ」を押している、
あなた自身にも心からエールを送ります。
今日もおつかれさまでした。
今日のおすすめアイテム
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肌にやさしく、安全性が高いので、整容介助の現場でも安心して使えます。