こんにちは、「おつかれさま日和」です。
今回は介護・看護の現場で日々行われている「更衣介助」にまつわる“あるある”をお届けします。
「服を着替える」ただそれだけのこと。
でも、その裏側には笑いあり、涙あり、時にはちょっとした闘い(!?)ありの、小さなドラマがつまっています。
作業療法士として、さまざまな現場でケアに関わってきた私も、更衣介助の奥深さには何度も気づかされました。
更衣介助あるある
1. 季節感が人によって違いすぎる
春の陽気になってきたと思って薄手の服を出すと、「寒いから分厚いセーターがいい」という方がいたり、真冬にタンクトップを希望される方もいたり。
更衣って、その人の“快適ゾーン”が如実に現れるんですよね。
そしてその快適ゾーンが、職員とまったく一致しないことも…(あるある)。
2. 「これは今日の勝負服やねん」
お気に入りの服を着ると、利用者さんの表情が一気にパッと明るくなること、よくあります。
「これ着ると若く見えるって娘が言うてた」
「今日は面会あるからこのブラウスでお願い」
そんなリクエストには、ちょっと背筋が伸びる気持ちになります。
服って、ただの布じゃなくて、その人の気分や意欲を引き出すスイッチなんですよね。
3. どこから腕を通すか、作戦会議が始まる
麻痺や拘縮がある方への更衣は、順序を間違えると大変。
「まずこっちの腕からで…あ、やっぱり逆が良かったか」
「袖が通らん…ごめん、もう一回脱ごう」
毎日のことなのに、なかなかスムーズにいかない時もあります。
でも、こういうやりとりが、お互いの信頼関係を育てる時間になっているように思います。
<マメ知識>
更衣介助で使いやすい服は、以下のようなものです:
- 前開きタイプのシャツやブラウス
- 伸縮性のある素材
- マジックテープやスナップボタン付き
最近では介護用にデザインされたおしゃれ着も増えていて、選ぶ楽しさも広がっています。
4. 否定的な意見も…「そこまで手をかける必要ある?」
忙しい現場では、更衣に時間をかける余裕がないという声もあります。
「今日はパジャマのままでいいか」
「本人が嫌がるし無理にやらなくても…」
その判断が必要な日も、たしかにあります。
でも、「着替える」ことがもたらす心理的な変化、とくに気持ちのリセットや生活リズムを整える効果は、思っている以上に大きいんです。
だからこそ、更衣介助を“作業”にせず、“心に触れるケア”として丁寧に関わりたいと思います。
5. たまには、ちょっと笑える服の事件も
「ズボンが後ろ前だった!」「靴下が左右バラバラ!」
なんてミスも、ついつい笑い合えるネタになります。
ある方は、自分でボタンを全部違う穴に留めて「どう?おしゃれでしょ」なんて冗談を言ってくれて、こっちが救われる気持ちになったこともありました。
まとめ|「着替える」ことで、人は新しくなれる
更衣介助には、その人の尊厳や日常がぎゅっと詰まっています。
ただ服を着替えるだけじゃない。
その人らしさを守り、支える時間。
今日も「なんでこんなに時間かかるんだろ…」とため息をつきつつ、でも最後には笑顔で「おしゃれですね」と声をかけたくなる。
そんな日々の中で、あなたがいてくれることが、利用者さんの安心になっています。
今日も、本当におつかれさまでした。
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